主任研究員制度は、主宰者である主任研究員に対して、研究テーマの選定、人事、予算などの強力な権限を与えた制度で、1922年1月に発足しました。理化学研究所の特徴的な制度であり、この制度によって、かつて理化学研究所は「科学者の自由な楽園」と賞賛され、研究者たちの自由な発想に基づいた研究によって、さまざまな成果が生み出されてきました。基幹研究所は、理化学研究所の中で最も強くその流れを受け継いでいます。主任研究員研究室では、主任研究員が研究室を主宰し、長期的な展望を持って研究活動を展開しています。
極限エネルギー宇宙線(1020電子ボルト)を検出し、その起源天体を同定するためのJEM-EUSO(Extreme Universe Space Observatory onboard Japanese Experiment Module)を開発している。
宇宙における分子進化の理解から大型複雑分子のダイナミクスや原子と結晶との相互作用に至るまでの多岐にわたる物理現象を、原子・分子・光物理学における新たな手法や視点から実験研究することを目的としている。
人類未踏の領域での高精度周波数比較をツールとして、基礎物理定数の恒常性の検証、相対論的な時空の歪みを測地学への応用する相対論的測地学など、最先端の時間計測に基づく基礎物理の探究とその工学的応用を目指す。
フェムト秒高強度レーザー技術を基盤として、高次高調波を用いた高強度なアト秒パルス光源を開発することにより、XUV領域における非線形光学および原子・分子のアト秒ダイナミクスに関する研究を推進し未踏の光科学領域を開拓する。
将来の新機能ナノエレクトロニクスの実現を目指して、サブ10nm級ナノ構造作製技術の開発、それらにおける新規物性の探索、そして、ナノデバイスへの応用に関する研究を行っている。
高分子化学、分析化学、界面化学、生化学、分子生物学などの学術領域を基礎に、バイオ成分を融合した新物質・新材料の創製、バイオ計測の新原理・新手法の開発、ならびに生命プロセスの人工的制御に関する研究を行い、バイオ材料学、環境科学、マイクロ・ナノサイエンス、生命科学、医用工学、その他の分野への応用を展開している。
方法論として、コンビナトリアル・ケミストリー、進化分子工学、高分子工学、有機合成化学、核酸化学、バイブリッド材料工学、遺伝子・タンパク質工学、微細加工学、ナノテクノロジーなどの手法を駆使して、新しい材料、方法論を生み出し、その性能を評価するとともに、応用展開を図っている。
短パルスレーザー技術をもとに、(1)極限的時間分解分光による超高速分子現象の解明と制御、(2)新しい非線形分光を用いたソフト界面の研究、(3)複雑分子系のフェムト秒~ミリ秒ダイナミクスの観測を行っている。
効率的・選択的な物質変換化学の鍵となる新しい分子触媒の開発を進めている。特に我々は、スカンジウムやイットリウムおよびランタノイド15元素からなる希土類金属錯体触媒の開発を中心に研究を行っている。
有機合成化学を基盤として、(1)生物活性物質を効率良く合成する為の新しい反応や方法論の開発、(2)新しい生物活性をもつ化合物の創製、(3)合成した化合物を用いた生物化学的研究を行っている。
複雑で多様性に富んだ糖鎖の構築は生物学との境界領域の研究対象としても注目されており、有機合成化学の見地からも興味深い課題である。当研究室では、これらの背景をもとに複合糖質特に糖タンパク関連分子の精密合成、それに関連する分子プローブの創製に有効な新規反応や合成戦略、を中心に研究を行っている。
微生物代謝産物から新しい細胞機能調節物質(バイオプローブ)を探索し、細胞機能の解析研究に用いている。真核細胞の分化・増殖・アポトーシスの制御を目的として、微生物代謝産物やNPDepoに収蔵されている化合物から新しいバイオプローブを探索している。
細胞核の機能制御の要となる核-細胞質間情報分子の交換の仕組み、細胞核の機能を支える細胞核構築の仕組み、並びにゲノムを次世代に正確に継承するための分子装置の解析を通して、細胞核の機能と構造の関係を明らかにしようとしている。
染色体の構築と分離に中心的な役割をもつ分子群、特にコンデンシンとコヒーシンとよばれるタンパク質複合体の解析を中心に、染色体ダイナミクスの総合的理解を目指している。
化学遺伝学をより包括的に組織化するため、ゲノミクス、プロテオミクス、インフォマティクス、分子イメージングを加えて強力な化学ゲノミクス基盤の確立を目指している。
我々の開発した制御ネットワークの力学理論により、100種を越える生体分子を含む複雑ネットワークから、数種の分子を含むネットワークへと、力学的性質を保持したまま単純化することができる。
Functional Genomicsを理解するための基礎的な技術開発と遺伝子資源探索を進めてきた。その発展的活動であるマウスエンサイクロペディアプロジェクトは平成10年10月に発足したゲノム科学総合研究センター・遺伝子構造・機能研究グループに引き継がれ、現在当研究室ではより希少な発現遺伝子を網羅的に収集するための完全長cDNAライブラリー作成の技術開発・改良を行っている。